前回は親の終活について記事をまとめてみましたが、今回はもう少し踏み込んで、どうやって親の終活に備えるかにフォーカスし、終活プランの練り上げ方をまとめたいと思います。
前回の記事の内容をまとめると、私達の老後の前に立ちはだかる『親の終活』で私達の財産を目減りさせずに、かつ、後悔しないように親の老後を看取りたい……簡潔にまとめるとこんな感じになるかと思います。
じゃあ、お盆やGW、正月に帰省した時に、終活や相続の話をパァーッとまとめて話すことで話を一気に進めてしまう……
うーん、一見すると手っ取り早く、時間的にもよろしい案のように見えますが、基本コレはNGです(T‐T)
理由は、久しぶりに会う親御さんに向かって「終活」「相続」というワードを出せばどうなるか……
私の父のように、病気で倒れたことで万一の時に備えておきたい、という心持ちで親御さんの方から話してくれる、という場合はこちらから話を展開しても大丈夫でしょう。
しかし、いきなり終活、相続、といった話題を元気な親御さんにした場合、『自分たちが死ねばいいと思っているのか』と不快な感情をて抱かせてしまう可能性もあります。
これはよろしくない……私達の方から一足飛びに話を展開するのは悪手でしょう、
ではどのように親の終活について子どもである私達は関わればいいのか。
それは、親御さんの悩み事を一つずつ解決していくこと。
長期休暇で帰省した際には、親御さんの話に耳を傾ける、もしくはこちらから話題を振ってみて下さい。
また、取り引きする金融機関に関しても、母が元気なうちに、一緒に銀
行に出向き口座の解約をすることができましたので、相続の手続きにもそれほど困ったこ
とはありませんでした。
例えば、「コロナが落ち着いたらやってみたいこと」なんていう切り口はどうでしょう……うーん、三年前ならともかく、今ではコロナは大分落ち着いていますので、コロナをインフルに置き換えたり、季節(例えば梅雨が明けたらとか、雪が融けて春がきたら、という具合に)に置き換えてみるのもいいでしょう。
あるいはもっと率直に「旅行に行きたいところはない?」と誘い水を向けてみても良いでしょう。
そういった話の流れの中で、親御さんが今、どんな持病を抱えていて、どこのクリニックがかかりつけ医なのか、どのような薬を使用しているのか、という話題が耳に入ってくるはずです。
私も昨年の夏に帰省した際、まだ父が脳出血に見舞われる前だったのですが、どこか旅行に行きたいところはないのか、と話題を向けたことで、『ぎっくり腰を二週間ほど前にやってしまったから、旅行に行くのなら腰を治してから』という返答がありましたしね。
こんな感じで、親御さんの困りごとを段階的にクリアすることで、話が深まることもあります。
私は一人っ子なので、両親に何かあった際は私が面倒を見ることになりますが、貴方に兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、病気で親御さんが倒れたら、誰が中心になって事態に対処するのかをハッキリさせることは、結構重要です。
ちなみに私の場合ですと、両親のどちらかが倒れた場合は、無事なもう一方がまず世話をする、それでも手に負えなくなったら私に助けを求める、という具合に話し合いが済んでいます。
ただこれは私が一人っ子だから、という側面もあるので、兄弟姉妹がいるのであればSNSを使って普段から兄弟姉妹で万一の時、両親が入院した時の入院時の手続きは誰がするか、主治医の話は誰が聞くか、というのを話しておくのも良いかもしれません。
あ、あと親の入院時に必要なものを列挙しておきます。
まぁ、これは親の入院……ではなく、私が入院した際に親が準備したものを参考にしつつ、書籍なども調べて情報を追加したものですが(汗)
まず『健康保険証』
それから『お薬手帳』
『かかりつけ医の診察券』に『マイナンバーカード』もまとめておくとなお良いでしょう、
それから入院したときのため『緊急連絡先』『保証人』(住民票が異なる親族が2人)を決めておくとよいそうです。
主治医から治療方針、経過、退院の目安などの説明を受ける人を決めておくと話がスムーズに進むでしょう。
入院が決まったらまず『入院保証金』を支払うケースが存在しますので、お金はどうするのか、入院費用の支払いについて親御さんから聞いておくと良いでしょう。
あと、民間の医療保険に入っていないかも聞いておきましょう。
入院給付金や一時金の手続きはどうやって行うのかを事前にチェックしておくとなお良いでしょう、
万一の事態が発生してしまうと、治療はスピード勝負になることも有り得ます。
私の父の脳出血のように、発生したとしても、早く発見することで体へのダメージを抑えることも出来ます。
ですので、万一の事態に備え、健康保険証とお薬手帳は、即、持参できるようにしておきましょう。
最低、この二つがあればお医者さんの立場からすると助かる、と父の脳出血を手当てしてくれたお医者さんが言っておりました(その節は本当にありがとうございました)
実際、心臓病や高血圧、糖尿病といった持病がある方は、予約して病院に行ってもお薬手帳が無かったために診察出来ない、というケースもある模様。
常日頃から親とコミュニケーションをとっていないと、万一の際に、そもそも病院で受診できない、という最悪なケースも発生してしまうかもしれません……あまり想像したくないですが……
最悪、私達が親の治療費を立て替えることになりかねないのでご注意を。
私の場合は父の病気をきっかけに、今後の生活、保険などの話を展開できたので、将来的にどんな介護を受けたいのか、などの話をしながらお金のことを切り出すと、スムーズに話し合いが進むかもしれませんので、ご参考までにm(_ _)m
あと、治療費を立て替えることが先程でましたが、支払いを親御さんに代わって私達が行うことを想定するならば、メインバンクのキャッシュカードの暗証番号を聞いておきたいところですが……この辺りは親御さんとどの程度、話が進んでいるかにもよるので話を切り出す時は慎重にした方が良いかもしれません(ちなみに私はまだ)
このほかにも、事前に確認しておきたいお金の話としては、銀行口座をメインバンク以外で開設していないか、ですね。
金融機関が破綻した時、預金保険機構が元本1000万円とその利息の払い戻しを保証するのを『ペイオフ』というのですが、元本が1000万円超ある人で、万が一が銀行に起こった時に資産が減る、と考えて複数の銀行口座を開設している方がいます。
休眠預金等活用法に基づいて、2009年1月1日以降の取引から10年以上取引のない預金は、民間公益活動に使用されてしまいます。
1万円以上の預金がある場合は金融機関から通知が来るのですが、対応はその金融機関ごとで様々。
子どもが親に代わって口座解約を行うのはもとより、出入金をするのは「委任状」「身分証明書」等が必要です。
ですので、親御さんが元気なうちに銀行口座は一つに、多くても二つにまとめておくのが無難でしょう。
コメント