デジタル遺品のパスワードがわからない

終活

このブログを書き始めておよそ2カ月になりますが、このブログを書き始めた際に、まだまだ人生長いという自分の考えを、根底から覆される出来事を今年、二つほど経験している、という旨を書いています。

一つは、すでに書いている父の病気で、脳内出血。
今でも左足を引きずっていますが、この病気以降、父は終活みたいな感じで土地とか墓のことを私に伝え始めました。

でも、もう一つありまして……

ここから先は、個人が特定される可能性を考慮して、いくつかフェイクを混ぜさせて頂きますm(_ _)m
事実をもとにしたフィクション、というやつです。

親父と違って肉親ではないので(-_-;)

今年の7月に、とある人の訃報が私のもとに届きました。

子どもだったころに色々とお世話になった人で、もともとは私同様、青森で暮していたんですが、結婚を機に千葉県に住居を構えており、最後に会ったのは5年前の父方の祖母の葬式と記憶しております。

50代、かつ健康面で何かの問題があるわけでもなく、本当に突然の訃報でした。

聞いた話では、彼女は亡くなった当日、体調が優れなかったそうです。

で、体調が優れずトイレに行ってくる、と旦那さんに言い残してトイレに向かうと、大きな音が聞こえたので、どうしたのかと旦那さんが様子を見に向かうと、トイレで彼女が倒れており……そのまま亡くなってしまったそうです。

彼女のお葬式に参加した当時に、私は初めて亡くなった彼女の結婚相手であるAさんとお会いしました。

今まで全然面識が無かった方なので、まぁこの時は普通に無難な挨拶だけで終わりました。

ただ、彼女は生前、海への散骨を希望していたということで、後日、生前の彼女の希望に沿って遺骨の一部を海へ散骨したいということで、8月にもう一度千葉に向かったんです。

この散骨自体は、なんの問題もなく普通に終わりました。

散骨が終わった後で、旦那さんから私に、ある相談が持ち掛けられたのです。

旦那さん『〇〇さん(私のこと)、パソコンは詳しいですか?』と。

基本的なことができるくらいで、詳しいとは言えないレベルだったんですが、話の振り方からして何か相談事があるんだろうなと察した私は、どうかしたんですか、と話を向けてみたのです。

旦那さんの話をまとめると、亡くなった彼女のパソコンのデータが、PW(パスワード)がわからず困っている、とのことだったんですよね(-_-;)

PCを起動して、最初のログインする際のPW(パスワード)がわからない、と(T‐T)

何にもわからん状態でPWを探り出せとかほとんど無理ではないのかと思いましたが、困り果てている旦那さんを見ていると、何にもせずに無理です、と言うのは気が引けまして(-_-;)

それに、散骨に来ていた方の中で私が一番年少、かつ他にパソコンのことについて知識がありそうな人が皆無ということもあって、まずは旦那さんの自宅に向かいました。

亡くなった彼女の誕生日、及び旦那さんの誕生日、彼女や旦那さんの愛称、猫を飼っていたそうなので猫の名前や誕生日なども絡めて打ち込んでみましたが、パスワードは突破できず。

あとは結婚記念日とかも試してみましたが、NG。

他にも旦那さんと話して思いつく限りの単語や数を入れてみましたが、全てダメ(-_-;)

最終手段として、デジタル遺品の解析をしてくれている企業のことは知っていましたので……そういった企業を紹介しようかとも思ったんですよ、どうしようもなかったら。

ただ、依頼するとなるとそれなりの金額(着手金で10万円)かかるので、やれることは全部やってからにしたかったんですね。

なので最後の悪あがきをしようと、亡くなった彼女の部屋に手掛かりがないかな、と思って旦那さんに案内して貰いました。

きちんと整理された部屋の中にあって、本棚にあった漫画本とCD類が目につきました。

と言うのも、そこにあった漫画本が他の本と比較してやけに使い込まれているというか、読み込まれていたんですね、一目見てわかるくらいには。

CD類が目についたのはもっと単純で、9割くらいのCDはCDラジカセの近くのラックにあったのに、そのCD類だけ本棚にあったから。

そのCDは読み込まれた漫画本に関連したCD、アニメ化されたサウンドトラックや主題歌がまとめて置かれていました。

……そう言えば、青森にいた頃に亡くなった彼女と話した際に、このアニメのことを話されたような記憶があったような、なかったような……もう三十年近く前の話なので、記憶は朧気(-_-;)

しかし、そのアニメ自体は私も知っていました。

と言うのも、主題歌がめっちゃヒットして、私も主題歌のCDだけは購入していたからなんですが……

旦那さんに断りを入れて、漫画本に全部目を通してみて、ヒントがないか探してみることに。

まぁ、漫画本に赤線引っ張っているようなこともなく、CDのジャケットにも目立つような跡はない……

しょうがないんで、その漫画本に関連する単語を片っ端から打ち込んでみようと思った私は……漫画のタイトルやアニメ化された主題歌のタイトルではなく、その作品の美青年キャラの名前を打ち込んでみることに(-_-;)

いや、亡くなった彼女のことだから、美青年のキャラの名前をパスワードにしてんじゃねえかと悪ノリ気分で打ち込んでみたんですよ。

……美青年キャラ二人目でPWを突破してしまい、オイ、と亡くなった彼女に向かって小声で呟いてしまったのは旦那さんに秘密です(-_-;)

パソコンの中には亡くなった猫の写真や旦那さんとの旅行での思い出などが保存されており、旦那さんにはかなり感謝されましたが……いや、パスワード突破出来て良かったんですが、身近な人が亡くなるとパソコンのパスワードがわかなくて困るって普通に有り得るよなぁ、と思いました。

……何より、50代で健康そうに見えていた彼女が、突然この世から旅立ってしまったことからも……人って、明日も今日と同じように生きていられるかはわからないんだな、と葬式に出席した時よりも、もう彼女はこの世に本当にいないんだな、と強く実感させられた川崎への帰り道でした。

追伸

これは事実をもとに構成されたフィクションです。

なお、記事中に出ていた企業はこちらになります。

記事中に出ていた旦那さんのように、残されたパソコンのデータが取り出せない、パスワードがわからない、という方のために企業のリンクを掲載しておきます。

(パソコンから思い出のデータや遺品を発掘)

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