私は独り身なんですが、独り身での終活という視点でばかり述べていては、夫婦やお子さんがいらっしゃる方の終活の参考にならんのではないか、というごくごく当たり前のことに気付いたので、今日は夫婦の立場になって記事を書いていこうと思います。
ただ、何度も書いていますが私は独り身ですので、夫婦ならば常識というようなことでも無知をさらしてしまうかもしれませんが、ご容赦くださいm(_ _)m
では、いきなりですがシビアな話題から入りましょう。
夫婦のいずれかが亡くなった際の対応です。
夫婦やお子さんがいらっしゃる方の終活の参考、と書き出していきなりパートナーのいずれかが亡くなった際の対応とはどういうことか、と思われるかもしれませんが……だからこそです。
独身である私に夫婦の生活が詳細にイメージできないように、夫婦で暮らしている貴方達には、独身で生きていくことを詳細にイメージ出来ないのではないか……そう思ったんですよね。
なので、この記事で一人になったときに最も大きな課題となるであろう介護について触れていきたいと思います。
まだ40代の私ですが、10代の頃に左腕の骨を骨折して一ヵ月以上左腕が使えなかった経験と、30代前半に頭がい骨骨折してベッドから身動き一つできなかった経験がありますので、介護される心情や経験はありますので、その辺りを踏まえて記事をまとめていきます。
介護というと70代、80代の高齢者の介護を思い浮かべがちですが、前述の私のようにけがをしてしまうこともありますし、病気でもっと早い年齢で介護が必要になることも有り得ます。
医療の手は離れても、生活に支障をきたす場合には生活支援や介護が必要となりますが、そもそも医療と介護は密接に関連しているものの、似て非なるものだということは理解しておきましょう。
見落としがちなのが、想定外の事故やケガによっても介護が必要となるケース。
まぁ、突発的な事故や負傷を想定して計画を組む、というのがそもそも難題ですからね(-_-;)
私のケースを書いていきますが、10代の頃の左腕の骨折ですが、腕の骨って中に二本の骨が存在するんですよね。
で、私の場合は二本とも折れてしまったため手術が必要でして。金属の細い棒状の物を挿入して骨を固定するんですが、当然のことながら左腕は三角巾で吊って固定しているため使用不可。
日常生活のありとあらゆる動作を右腕一本でしないといけないんですが、風呂に入って身体を洗うのも、荷物を持つのも、自転車を運転することも出来ないんですよね。
当時は遠距離の高校に自転車通学していたんで、エライ不便でしたね(-_-;)
まぁ、でも腕の骨折はまだ良かったんですが、頭蓋骨の骨折は色々とヤバくて、ベッドの上で一ヵ月絶対安静の状態。
ご飯を食べるのも最初の三日はスプーンで食べさせて貰っていましたし、小便も大便も看護師さんのお世話にならないと何もできないんですよね(-_-;)
そこでの看護師さんとのやりとりで、今でも鮮明に覚えているものがあるんですが、
『〇〇さん(私のことです)みたいに若い人だと、普通はこんな下の介護を看護師にされるの嫌がったり恥ずかしがったりする人が多いのに、〇〇さんは普通にしてくれるからやりやすいですねー』
ちょっと年経た女性の看護師さんでしたけど……うん、私からすると首を傾げてしまうやり取りでした。
だって、頭蓋骨骨折しているから身動き一つ出来ないんですよ、当時の私(-_-;)
恥ずかしがろうと嫌がろうと、頭蓋骨骨折している私はどう足掻いたって介助されないと排泄出来ないんですから、そこは看護師さんに感謝すべきところなんではないの? と。
嫌がるのも恥ずかしがるのも違うんでないの? と思った訳です。
さて、私の経験談はこのへんにしておいて、本題に戻りましょう。
夫婦『ふたり』のいずれかが亡くなった際の対応です。
夫婦での生活というのは、どちらかが要介護者になってももう一方が介護者となれることが大きな安心を生み出していると思われます。
実際、私のような独り身からすると安心感は全然違うだろうな、と見当がつきます。
しかし、一人になることによって、自分が介護をすることを考える必要がなくなる一方で、自分自身が要介護者となったときにどうすれば良いのか、考えておく必要があります。
ちなみに、夫婦ということはお子さんがいらっしゃる可能性もありますので、お子さんが介護者となってくれるのであれば、ひとりになったときの介護は考える必要はないでしょう……が、お子さんがいらっしゃらないケースもあれば、お子さんに介護頼めないケースも有り得る訳です。
そうなった場合、例えばですが、配偶者を見送った住居にそのまま住み続けるのがベストの選択肢なのか。
これは自身の体調や身体とも相談しないといけないでしょう……前述したように、左腕一本動かないだけで生活は極度に不便なものに変貌します。
ましてや高齢な身体ならば全身が思うように動かないことが多々あるでしょう。
そして、自分の介護にどう対応するか。
自身でケアができなくなる、というケースも有り得ます。
認知症の場合はどうすれば良いのか、というとても悩ましい難問もありますからね。
よく言われる在宅か施設かという問いには、自分で答えを出すしかありませんが、この判断は早ければ早いほど良いということと、施設から在宅へ戻るということは難しいということを理解しておく必要があります。
ちなみに、在宅か施設かどちらが良いのか、と言うのは私には決められない事柄なんですが、亡くなった父方の祖母に聞いた話では、在宅か施設かを決めるときのポイントは、人との距離を受け入れられるかどうか、と言っていましたね。
私の祖母は子ども達に迷惑をかけるのを避けたのだと思われますが、施設の入居をしていましたが、ああいう施設ではカーテンの向こうに同じ入院患者がいるケースもあります。
個室もありますが、トイレなどは共同利用、入浴は週2回が標準だと思われます。
老人ホームなどの介護保険施設であれば、有料老人ホームでは居住スペースはもっと広いイメージ(私の入院時の病室と比べて)
トイレ付きとなったり、人との距離感は病院などより良いのですが、職員との距離は医療も介護も、在宅より密でしょう。
こうした施設では常時職員の見守りがあり、食事・洗濯などの心配はないというメリットがあります。
逆に、自立に近い状態ならば、自由になる時間はあるものの、それを持て余してしまうというケースもあるようなので一長一短。
逆に在宅では介護保険などの公的なサービスを限度まで利用しても、常時の見守りはかなり難しいと思った方が良いでしょう。
万が一のときの準備をしても、ある程度、孤独死を受け入れざるを得ない側面があります。
自身にとって何が大事なのかを考え、メリット、デメリットを考慮して終活の心構えをしておきましょう。
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