私たちの平均年収が今、どのくらいあるかを貴方は把握してますか?
2022年の段階で給与所得者の平均年齢は47歳。
この時点での平均年収は458万円とのこと。
私の年齢が42歳で、前年の年収がおよそ430万前後でしたので……うーん、もっと欲しい(切実)
ちなみに2020年では435万、2021年では446万という結果が出ています。
まぁ平均、というと上の給料を貰っている人が平均額をかなり押し上げているので中央値を取った方が今の社会の賃金状況の実態を表しているとは思うのですが……平均年収を出したのは、言わば前座です。
さて、平均年収は458万とのことですが、それでは介護にかかるお金の平均額はどのくらいかかるものなのでしょうか?
調べてみたところ、生命保険文化センターの調査に、過去3年間に介護経験がある人にどの程度介護費用がかかったのかを調べたデータがあります。
で、まとめていきますと
住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計が平均74万円、月々の費用が平均8.3万円。
場所別での調査もありまして、介護を行ったのが在宅のケースでは平均4.8万円、施設では平均12.2万円。
介護を行った期間は平均61.1か月なので、およそ5年になります。
ちなみに、4年を超えて介護した人の割合はおよそ5割。
総費用は一般的な費用と期間から算出すると約580万円です。
まぁ、あくまでも平均額ですので、これよりももっとかかる人もいれば、少なく収まる人もいらっしゃるでしょう。
何を言いたいのかというとですね……これまでにも親御さんの生活費が足りているか、という話題で探りを入れることで話を展開し、自身の終活の予行演習としよう、という旨の記事を私はまとめていたじゃないですか。
それにはこれまでにも記事で書いてきたような理由がありますが……もっと直接的な理由もありまして(汗)
ズバリ……親の介護、親のお金だけで賄えそうですか?
介護保険サービスを利用するためには、要介護認定または要支援認定を受けることが必要でそれぞれ基準があります。
ここではとりあえず、要要支援認定が1~2、要介護認定は1~5までの段階があることを覚えておいて下さい。
軽いレベルから要支援1、2、要介護1、2、3、4、5の順となります。
要介護の2ぐらいまでは在宅で介護をするほうが費用は抑えやすいんですが、要介護3以上となってくると、介護施設に入居したほうが、安心した生活を送れるでしょう。
一応、軽く基準に触っておくと、
要支援1で食事や排泄、入浴など基本的な日常生活は自分で可能。
部屋の掃除など身の回りの世話の一部において、補助を必要。
立ち上がりや片足立ちなどの動作に何らかの支えが必要なケース有り。
要支援2で食事や排泄はほとんど1人で可能。
身の回りの世話で、見守りや手助けが必要になるケース有り。
歩くときに何らかの支えを必要とすることがある。
要介護1で
起き上がりや立ち上がりがうまく出来ない。もしくは、何らかの支えを必要としている状態。
電話や買い物、薬の内服など、日常的な営みを送る能力が低下。
認知機能が低下し、混乱や理解低下が見られる
要介護2で、自力で立ち上がったり歩いたりすることが困難なケースが多々あり。排泄や入浴など基本的な日常生活においても、部分的な介護が必要、という基準。
要介護3になりますと、立ち上がりや歩行などが自力ではできない、排泄、入浴、着替えなどの日常生活でも全面的な介助が必要という基準になります。
という基準になります。
さて、話を戻しましょう、
親を介護する場合、介護費用は親のお金で支払うことをベースに案を練りましょう。
私たちには私たちの生活があり、お子さんの教育費をようやく払い終えたばかりで貯蓄に余裕がない、とか、〇〇年の住宅ローンがまだ終わっていない、という方もいらっしゃるでしょう。
準備に必要なのは、私たちの老後資金です。
親の介護費用を丸々肩代わりしてしまうと、私たちの退職後の生活が大変なことになります。
親の年金収入を聞いておき、介護費用は両親の収入の範囲内でちゃんと収められるのか、確認しておくことはとても大事です。
そして、ここで想定しておきたいのは両親のうち、父が他界して母が一人になり、介護が必要な状態に陥ったケースですね。
私のケースで言うと、父の年金と母の年金と収入(74歳なのにまだパートで働いているんですよね、ウチの母)で月30万ほどはあります。
が、父の年金がなくなって、母の健康が損なわれたら収入もなくなるので……母の年金は10万いかないんですよね、9万ほど。
厚生年金の加入歴がない、という方が母の世代には結構いるんで、年金収入は「老齢基礎年金」と「遺族厚生年金」しか存在しない、というケースが多々あります。
さて、貴方の母は年金収入だけで老後を暮らせる収入、もしくは貯えがあるでしょうか?
その辺り、知っておいた方がいいでしょう。
知っていれば、介護費用を節減出来る制度があります、
知っておきたいのは3つ。
・高額療養費
・高額介護サービス費
・高額医療・高額介護合算療養費制度
サクッと説明すると高額医療費は医療費がたくさんかかった時に、一定額を超えた分が健康保険から還付される制度のこと。
例をあげれば、70歳以上・年収370万円未満の人は外来では1万8000円、年間で14.4万円、入院時では5万7600円が1カ月の負担上限。
これを超えてしまう額を医療機関に支払った時、超えた額が還付される制度です。
気を付けるべき点としては、食事代や差額ベッド代などは自己負担である点ですね。
高額療養費は高齢者だけでなく、健康保険に加入している人なら誰でも利用可能な制度。
65歳未満の人は、高齢者とは自己負担額の上限が異なりますので注意が必要です。
還付を受けるには、健康保険の窓口(国民健康保険では市区町村の窓口)で手続きが必要です。
入院時やや同一医療機関での外来の場合は、医療機関に「限度額適用認定証」を提出しておきましょう。
そうすれば、請求されるのは上限額までで済みます。
高額介護サービス費は、介護保険のサービス利用料についての制度で、1ヵ月あたりの上限額が設定されています。
この上限を超えた分が払い戻されるという制度。
上限額は同世帯の方の収入によって違ってきます。
例えば、両親ともに住民税が非課税であれば、1ヵ月の上限は2万4600円になります。
ちなみに、サービスを受けているのがどちらか片方だけでも、両親ともにサービスを受けていても、2人で2万4600円が上限となります。
父が2万円、母が2万円の介護サービスを受けていたと仮定した場合、1万5400円が払い戻される計算です。
中々にお得な制度ですので、こういった制度も踏まえた上で親御さんの介護費用を計算しましょう。
結論
親の介護費用は可能な限り親の資金から捻出すべし
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